点描 久保本家 (3)

麹室にお邪魔する。
「祖先は雑菌」な私が入り込んでいいものか迷うところです。
全ての麹箱には温度センサーが差し込まれていている。
そこでの蔵人同士の会話…
「香り出てますよね」
「その割りに温度は上がってないな…」
「温度はきてないけど香りは出てるでしょ」
私も嗅いだが判ら~ん!(アタリマエ)
「親方(杜氏)にみてもらえば?」
ここで軽く想像したのは
『なんや~?そんなことも判断でけへんのか!
何年蔵人やっとんねん~!!』
的な叱責が飛ぶシーン。
結果:ハズレ
加藤杜氏はひょいひょいと身軽に現れ香りを嗅ぐと
「あ、ええで香りがこんくらい出てればええで」
実に軽快なのだ。
組織で仕事をしていると(あまり経験ないけど)
出来上がる製品や、お客に対しての意識よりも
部下をどう使うかとか、上司からどう思われるか
とかに神経を使うようになる。(ような気がする)
ああ!やっぱりこの人たちは自分の飲み物を造ってる(笑)
自分が呑み食いするものは他人に任せられんわな…。
「自分が呑むもんやけぇ、あったりまえやん」親方の声が聞こえる。
by soba-kiri | 2008-06-21 00:17 | 社会科見学