第11回小笹屋竹鶴呑切会じゃけぇ!!①

赤入れしました。。

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「さいとうさ~ん!何で大丈夫なんですかぁ~?」

これは怒涛の懇親会&炎の二次会の明くる朝
朝ごはんをモリモリ食べてる私を見て発せられた
石川杜氏の悲痛な叫びにも近い「問い」でありました。

この「問い」は番外編として、今回石川杜氏と接して感じたことは
「どーして次から次へと、そんなナイスな『問い』が発せられるわけ?」でした。
それと同時に、これが今回の私の旅の最大の問いな訳です。

ナイスな「問い」とは何でしょう?
・悩みでもない。
・愚痴でも不満でもない。
・物事の本質に近ずこうとするときに自ずと発せられる言葉…

「何故?」

きき酒を始める前のお話の中で
石川杜氏から参加者に投げかけられた大きな問いがありました。
「何でもろみタンクを冷やさなくてはいけないのでしょう?
だれか明確に答えられる人はいますか」との呼びかけに会場は沈黙。

(心の中で「うーん、腐るからかな…」くらいしか思いつかない)

竹鶴ではこの冬(18BY)3本のタンク(生もと)の冷却装置を外した。
温度管理をしない!「放し飼い」の真骨頂!!
広島、竹原地域のもとより温暖な気候に加えて
今年はすんげぇ暖冬!
しかし、これは石川杜氏にとって願ってもないこと
「暖冬こそ、生もとが完璧であることが照明証明できる!!」

まず、何故タンクを冷やすかといえば理由はふたつ。
・発酵が進みすぎどうしようもなくなる。
これは酒母(もと)の初期に乳酸発酵が終わる前に
酵母によるアルコール発酵が進行してしまう。かなり良くない。
これが「早沸き」である。

・内容が整わないうちに発酵が先行してしまいまずくなる。
これは本仕込み(もろみ)段階の話で
このことを苛沸き(いらわき)という。


つまり「早沸きしてしまう」ことを防ぐために冷やす。
ということではなく
「早沸き」・・・酒母の段階における酵母の暴走
「苛沸き」・・・もろみの段階における酵母の暴走
それぞれを阻止するために冷やしちゃうのか?
と理解したい(と思う…うーん消極的だ!)。


じゃあ何故、早沸き(苛沸き)しちゃうのか?

①仕込みの大きさはこれでいいのか?これはもろみの話
きっと適正な仕込みの大きさがあるのでは?
麹蓋、半切り桶、タンク、何故この大きさか?
・タンクあたりの仕込み量が増えれば表面積は減る。
・つまり発酵熱がこもる。
・対して、小さく仕込めば熱の放散との釣り合いがとれる。

昔の人々が考え抜いた「適正サイズ」があるのでは?

つまり発酵熱と放散される熱量がつりあえば問題がないはず。ということ。

②泡なし酵母って本当に“改良”なのか?これももろみの話だね。
泡なし酵母のメリットは泡があふれないために
・たくさん仕込める。
・掃除も楽。
・「高泡」がないから蔵人が楽ちん。

しかし本来、酵母はもろみ初期において
盛んに湧く、泡の仲に存在して液体部分には少ないことがわかっている。
泡なし酵母では、それがないため、酵母が液体部分に生息してしまいいきなり発酵してしてしまう。

③水がのびているこれはもろみのことなのか酒母のことなのかいまいちわからん。
水が伸びるとは仕込みに投入する水の量を増やすこと。
・酵母は濃度の濃い中では活性が鈍る。
・それを避けるために最近は水を多く加えがち。
・結果、酵母の活性は保たれるが早湧きしがち。

ここから先③においてこの先は酒母のこと

生もとの酒母初期においては
かなりどろどろしてるので酵母の動きが抑制されるなか
充分に乳酸発酵が行われるのできっちり次のステージに移行できる。
山廃だとそうは行かないのでやはり、生もとの完璧性がわかる。

私の知識ではうまく説明できないなぁ
④「枯らし」が出来ない。
これは酒母の後期のことです。

枯らしとは酵母を落ち着かせることだが
言い換えれば酵母を死滅させることに他ならない。
そこで生き残った酵母こそ強い発酵力を持つ。
充分に枯らした酒母でもって本仕込みに向かうことで
健全に発酵したキレる純米酒になりえるのだ。

「枯らしを充分に取らないで本仕込に入るなんて
昔のマイク・タイソンみたいになっちゃいます」(石川杜氏)


①~④を逆手に取った酒造り
まさに「放し飼い」ですね。

結果、どうなったのでしょう?
「冷やさなくても、温度は15℃を越えることはなく、グラフにすると
きれいなカーブを描きました。やはり生もとは完璧でした。」

生もとの完璧性がわかるのは③のこと
温度変化がきれいなカーブを描くことは①がうまくいってること


自らが設定した「何故?」に見事に答えている。

ここで私は想うわけです。

何で?そんなに見事な問いが発せられるの?

そのこたえにに迫りましょう!

追記ところでこの「温度管理なしの酒造り」をキチンと専門的に
書いてらっしゃるのが、こちらのブログです。TBしてみますね。

by soba-kiri | 2007-09-21 03:04 | 社会科見学 | Comments(2)  

Commented by 三平 at 2007-09-21 17:14 x
あれ、さいとうさん行ったの?
え〜ん、あたしは、今年も行けなかったよ〜
Commented by soba-kiri at 2007-09-25 00:38
来年はぜしともご一緒に!
つか奈良も行くデス。

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