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蕎麦の召し上がり方①  ~小澤征爾さん、ちょいとそいつは・・・~

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画像は・・意味ありません。
「ちょく ばさし ???」
なんじゃそりゃ!屋号?
ちなみに馬刺しは大好きです。



~ 閑 話 休 題 ~

さて本筋っ!

いつだっけか、TVで小澤征爾と星野仙一が蕎麦屋で対談する番組を観ました。
内容は完全に忘れましたが唯一記憶に残っているのが
小澤征爾がそばを食べるときに蕎麦猪口を左手に持たず置いたまま
いわゆる犬食いをしていたことです。
詳細は覚えていませんが星野仙一もろくな食い方をしてませんでした。
確か、一度につまむ蕎麦の量が多すぎる
「ああスポーツ選手も指揮者もこんなもんかねぇハァ」てなもんです。

「だからなんだ」といわれればそれまでですがね。。

学生時代川下りをしていたころは電車で川を渡るときでも
川面を見つめライン取りをしていました。
そいつとおんなじでしょう。

はい、ちっとも本筋じゃないですね。

何故つゆにどっぷりつけるのか?
これを今回は考察します。





このブログお読みになるという奇特な方は
「おうっ蕎麦の食い方なんて、先刻承知だぜ」
という方がほとんどかと存じます。

だから、講釈は意味が無い。

そこで、逆の考察をしてみます。
「なんで、わざわざつゆにどっぷりつける人が居るのでしょう?」

グルメ情報があふれる現代において
「つゆは半分か1/3つけてすするのがうまい」
ということを聞いたことが無いという方はおそらく居ないでしょう。
しかし、実践されている方は案外少ない。

それはなぜなのか?いくつか仮説を立ててみます。
(1)技術的に「すする」ができない。
 これは欧米人がラーメンをアグアグ食うのと同じですね。
(2)知っているが「通ぶってて嫌味なかんじがする」
 もしくは下品に感じる。
(3)つゆで濡らして食わないと「喉に詰まるかもしれない」と思っている。
(4)しょっぱいのが好き。
(5)「うるせぇな。おれはどっぷりつけるのが好きなの!」
(6)ちゃんと味をつけないと何だか気がすまない。
(7)昔の蕎麦はどんな食い方をしても強烈な香りがあった。
(8)または逆に、風味のある蕎麦を食ったことが無い。

「あなたはどれ?」と“どっぷり派”の人に問うても
明確な答えは無いところでしょうが
おそらく、年配の方だと(6)あたり
(1)は若い世代に多いと思います。
(3)(4)は仕方の無いところでしょうか。

しかし、この人たちは本当に損をしています。
きちんと水の切れた蕎麦の香りと甘味は
「つゆにどっぷり」とやったとたん消えます。
それは、どんなに甘めに調味したつゆでもです。

きちんとした蕎麦屋は
蕎麦をすすった瞬間に広がる味わいをイメージして仕事をしています。
その一瞬にあわせた仕事をしています。

だから見識ある蕎麦食いの方には
(2)の反応を起こさない程度に
“チョイつけ食い”をやさしく広めていただきたいと
お願い申し上げるしだいです。

でも、もしも(7)や(8)の仮説が正しかったら
現代の蕎麦屋として悲しいものがありますね。

講釈は意味がないといいつつたれてしまいました。
蕎麦の食い方にはまだまだテーマがあります。
・かむのか?かまないのか?
・何本ずつ食べるか?
・薬味はどうする?
・そば湯はどうする?

by soba-kiri | 2006-02-13 03:11 | 蕎麦屋酒をやりましょう  

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